自動車メーカーのマツダは、日本製鉄との車体開発や原料調達についての連携強化について発表しました。車体開発の初期段階から共同で開発することで、両社の技術を生かし、コストを削減につなげる考えです。
マツダによりますと、今回の連携は、車体開発における鉄鋼メーカー日本製鉄との関係を強化するものです。
これまでは、開発がある程度進んだ段階で、部品ごとに、鉄鋼メーカーへ材料を発注していました。
しかし今回、企画段階の初期から日本製鉄が参画。発注も「クルマ1台分」として集約する形に変更しました。

マツダの鷲見和彦常務執行役員は「一緒になって物を作ることで、『ムリ、ムラ、ムダ』を取り外したほうが、大きなコストメリットを得られる」と説明しています。
この取り組みの第一弾として、今年7月に公開された新型「CX-5」の車体を共同で開発。両社の開発技術によって、車体に使われる鋼材の重量を従来モデルより10%削減することに成功しました。
さらに、マツダの車両組立工場に近い日本製鉄の工場から鋼板を調達することで、輸送コストやCO2の削減も実現できたとしています。
自動車業界では、アメリカの「トランプ関税」政策の影響を受けるなか、電動化や素材価格の高騰などにより、従来のサプライチェーンの見直しが課題となっています。
マツダは2030年に向け、2000億円規模のコスト削減(原価低減・固定費削減)を掲げており、今後、この取り組みを他の車種の開発にも広げていく方針です。

































