続く物価の高騰…。「人生で一番高価な買物」である住宅でもその影響が広がっています。地元の工務店は、試行錯誤を繰り返し、新たな活路を見出しています。

広島・福山市にある督栄建設の住宅部門「レックハウス福山」です。建築家とコラボしたデザイン住宅を手がけています。

責任者の岡崎紘久専務は、あらゆる建築資材の高騰を痛切に感じています。

レックハウス福山 岡崎紘久専務
「正直、痛いところではあります。急激に値段が変わりすぎているので、それについて行けているかどうかというのはありますね」

コロナ禍や世界情勢などの影響を受け、住宅業界は、輸入木材などの価格高騰「ウッドショック」に直面しています。床などの無垢材をはじめ、備え付けの家具など様々な用途に使われる集成材が値上がりしました。

岡崎紘久専務
「こういった木材でも1割~2割ぐらいは価格が変わってきていますね」

また、13年ぶりの高値となったアルミニウムのほか、鉄や鋼板などが高騰した「アイアンショック」も直撃しています。
岡崎紘久専務
「サッシはほとんど外部がこういったアルミなので、価格の高騰が影響している感じですね」

さらに、家づくりにかかる費用の多くを占める水回り設備にも影響が…。

岡崎紘久専務
「家の値段は水回りで決まってくる(こともあるので)、定価ベースに対して1~2割ぐっと上がってくるので、当然、高いものを買えば、そのぶん上がっているような感じですね」

ことし、住宅設備や建材メーカーの大手15社以上が、一部製品の値上げを相次いで発表しました。値上げ率の幅はほとんどが数%から20%の間ですが、製品によっては、40%近く値上げしたものもあるということです。
岡崎紘久専務
「着工するまでの間って3~4か月空いたりするんですよ。その間に価格が上げられたりすると、ぼくら工務店からするとダメージが大きい」

スイッチカバーやタイルなど、家のいたるところに使われている樹脂素材・壁紙といった製品も高騰しています。
レックハウス福山 岡崎紘久専務
「例えで言うと、これまで3000万円ほどしていた家が、これからは3300万から3500万円ぐらいの価格に変わってくるのではないかなと」