梅雨明けで記録的な猛暑となる中、3年目となったコロナ禍でマスクの着用が日常化しました。感染症と熱中症の2つの対策に追われる学校現場の現状を取材しました。

統計史上初となる6月中の梅雨明けとなった大分県内。6月30日も各地で30度以上の真夏日となっていて、すでに夏本番の厳しい暑さとなっています。

県内でも4日連続で熱中症警戒アラートが発表される中、対応を迫られているのが学校現場です。

(大分市立豊府小学校・松田武尊教諭)「31度を超えたら基本的に(授業は)中止になる。中の気温と湿度が高いと子どもたちの熱中症の危険が高まる」


大分市内の小学校では教室や体育館に熱中症の危険度を測る「暑さ指数計」が設置されていて、教員が授業の前に数値を確認します。加えて、熱中症のリスクを高めるおそれがあるマスクについては…

(松田武尊教諭)「これから体育を始めますのでマスクを外します。マスクを外したらしゃべりません」

国の指針に基づき県教育委員会は5月、マスクが不要な場面を学校現場に通知。これを受け、豊府小学校では体育の授業中にはマスクを外すように指導しています。


(豊府小学校・児童)「(マスクを)つけていない方が走りやすい」「(マスクを)していない方がいい。空気を吸いやすいから」

一方でこんな場面も…

(豊府小学校・松田武尊教諭)「じゃあ発表するのでマスクを着けてください。ちょっと苦しいけどマスクを着けて」

児童が発言する場面では教員がそのつど、マスク着用を促していて熱中症と感染症の2つの対策に追われています。

(松田武尊教諭)「熱中症で子どもたちが危険にさらされるのが一番大変だと思うので、子どもたちの安全面を考えて少しずつマスクを外してもいい機会が増えているのは僕はいいことだなと思います」

また、感染症対策で続く給食の黙食について、県教育委員会は6月28日「食事中であってもマスクを着用すれば会話可能」とする通知を出しました。友達と楽しく食事をする「食育」の観点などを踏まえた対応で、マスクをめぐって学校現場は様々なバランスが求められています。

(豊府小学校・大津留麻友養護教諭)「自分でマスクを外していいかの判断が難しい低学年の児童に対しては、教職員が積極的に声をかけて児童が自ら適切に判断して対応ができるようになっていったらいい」


一方、中学校では部活動でもマスクを外すように指導を行っていて、稙田東中学校ではほとんどの生徒が外していました。一方、3年目となったコロナ禍でマスク着用が日常化したことで外すように指導を受ける生徒からはこうした声も…

(稙田東中学校・生徒)「(顔を見られるのが)恥ずかしいです。先生から指示があったら外すんですけど、なかったらなるべく外したくないなっていうのはあります」「前はマスクをしないといけなかったので、少し抵抗はあります」

学校がマスクを外す指導を始めた当初は素顔をみられるのが恥ずかしいといった理由から抵抗を感じる生徒も少なくなかったといいます。

(稙田東中学校・池田好之教頭)「(マスクを)ずっとつけましょう、つけましょうできましたので、そこを今度は熱中症などで外しましょうというところの訴えのさじ加減がかなり難しい。35度を超える気温が出てきているので、部活の場面は外しましょうというのが今はいいのかなと私は考えている」


感染症や熱中症対策に子どもたちの心理的なハードルも加わる中、学校現場ではマスク着用の柔軟な対応に向け、試行錯誤が続いています。