大分国際車いすマラソンに向けて、去年の大会で準優勝を果たした日本のエース鈴木朋樹が今大会でシーズンベストを出し、パリ・パラリンピックマラソンでのメダル獲得に向けて活躍を誓いました。

おととし行われた東京パラリンピックのマラソンで7位に入賞した日本男子中長距離界のエース鈴木朋樹(29)。去年の大分国際は国内1位、総合2位でフィニッシュしましたが、優勝したスイスのマルセル・フグからは3分以上も離されました。今シーズン、この差を埋めようとトレーニングを積んだ鈴木でしたが…。

(鈴木選手)「課題としていた持久力をずっとフォーカスしすぎていて、うまく気持ちのギアがはまらなくなって、競技成績としては伸びない1年だった」

7月にパリで行われた世界パラ陸上ではトラックの2種目に出場し、ともに予選落ちと、悔しい結果に終わりました。

一方、鈴木が目標とするマルセル・フグはこの大会で出場した3種目すべてで金メダルを獲得。さらに進化した強さを見せつけました。

(鈴木選手)「本当に無敵という言葉があてはまりますし、ゲームの世界で言うとマリオカートのスターみたいな状態ですね。誰も敵を寄せ付けない力があると思います」

ここにきて調子が上がってきたという鈴木。今年の大会では5連覇を狙う世界ナンバーワンのマルセル・フグに真っ向勝負を挑みます。

(鈴木選手)「なるべく序盤からマルセル選手にはくらいついていきたい。今回の大分でのタイムがパリパラの出場にかかわってくることになると思うので、しっかりと速いタイムを出したいと思います」

最大の目標は来年のパリパラリンピックマラソンでのメダル獲得。世界を見据える日本のエースは大分の地で上位入賞を誓います。