甲子園球場で8月6日に開幕する全国高校野球に大分県勢で初めて3年連続で出場する明豊。チーム過去最高となるベスト4以上を目指し調整を進めています。

【写真をみる】「一緒に甲子園でやりたいな」強豪校・明豊 夢叶わず他界した部員に捧げる “特別な夏”

練習試合中に亡くなった部員とともに

3年連続9度目の夏の甲子園が迫り、引き締まった練習で課題の守備を鍛え直している明豊。夏の県大会では勝負強い打撃と質の高い投手陣によって勝ち上がり、県勢史上初の夏3連覇を成し遂げました。

西村元希主将
「春までは本当に試合終盤に弱いチームと言われてきました。夏の県大会では準決勝の大分舞鶴戦も劣勢の中でも冷静に戦うことができましたし、大分商業戦も3点先取して守り切れたというのは、すごく後半に強くなれたと思います。『孝成』とともに戦ってればどんな劣勢、逆境に立っても勝てる自信はあります」

孝成とは、去年秋に他界した当時2年生の部員・吉川孝成さん。去年8月の練習試合中、キャッチャーをしていたところ、ファールボールが鎖骨付近に直撃し、その場で倒れ意識を失いました。その後、大動脈瘤が破裂していたことがわかり、3か月後に帰らぬ人となりました。

西村元希主将
「いつも人を笑わせ、周りを笑顔にするのが好きでした。新チーム入って自分がキャプテンを任せられて、悩むことやうまくいかないことが多かったんですけど、自分の悩みを相談すると本当に自分の味方になって相談に乗ってくれたり、いろいろアドバイスしてくれたりしてたので、ものすごくそのときは助かりました。ものすごく大きな存在でしたし、自分たちにとって本当になくてはならない存在です」

中山敬斗投手(3年)
「孝成に初めて受けてもらったとき『お前めっちゃいいボール投げるな』と言ってもらって、それがすごい自分には嬉しくて、ここから頑張っていける自信になりました」