肉や乳製品を使わない植物由来の食物「プラントベースフード」。そのスイーツや食材、レシピを提供する新しいインターネットサイト「cotta tomorrow」が立ち上がりました。国内外でいま「プラントベースフード」が注目されるワケとは?

「cotta tomorrow」を立ち上げたのは、大分県津久見市で製菓・製パン用の材料をインターネットサイトで販売しているcottaと、大阪府泉佐野市で植物性油脂や大豆加工食品などを扱う不二製油です。17日、東京で新たなサイトの発表会が開かれ、cottaの黒須綾希子社長が「健康志向の高まりからヘルシーなお菓子を作りたいという声が増えている。そんな消費者にプラントベースフードを知ってもらい、おいしいレシピや材料をセットでお届けしたい」とcotta tomorrowのコンセプトを説明しました。

【写真:試食メニュー】

プラントベースフードとは大豆などの植物素材を原料に肉や乳製品といった動物性食品の風味や食感を再現した食品で、世界的に利用者が増えています。不二製油の試算では、大豆は牛肉と比較して生産する際の水の消費量が8分の1、CO2の排出量は85分の1ということで、プラントベースフードは地球環境にも優しくサステナ
ブルな食材としても注目されていますが、国内ではまだ市場が小さく認知度も低いことが課題です。

発表会では実際にプラントベースフードで作ったクッキーやケーキのほか、スープやラザニアの試食も提供されました。試食した感想はスイーツはしつこくない甘さでクリームもふんわり。スープも植物性とは思えない旨味たっぷりだったほか、ラザニアはホワイトソースとトマトソースが絶妙で、植物性の食材でどうやってこの味が表現できるのか不思議な気持ちになりました。

【写真:プラントベースフードを使ったスイーツ】

cotta tomorrowでは消費者が利用しやすいようレシピを1日1本程度のペースで増やすなど、積極的にプラントベースフードの活用方法を発信していくことで認知度の向上を図り、3年後には売上13億円を目指すということです。体に優しくサステナブルな食文化を創りたいという「cotta tomorrow」。プラントベースフード市場を開拓していく旗手となるかもしれません。