「りんごのカードがほしい」。その一言から、家電量販店の従業員に詐欺を見抜く直感が働き始めた。

電話をしながら売り場をうろうろ

5月20日午後4時前、大分県別府市のエディオン・トキハ別府店。パート従業員の馬見塚香織さん(36)は、店内で80代の男性客から声をかけられた。

「りんごのカードがほしい」という男性。馬見塚さんが「いくら分ですか?」と尋ねると、「10万円3枚ください」と返答があった。

馬見塚さん:
「まず、そのカードの名称を男性がわかっていなくて、こちらから『このカードですか?』と聞くと、『あ、そうです』という感じでした。金額もなかなか言わず、何度か尋ねてようやく教えてくれました」