寒い日が続く冬の時期、気をつけなければならないのが「ヒートショック」です。入浴の際に意識障害などを引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあり、注意が必要です。
急激な温度の変化で身体にダメージを与える「ヒートショック」。暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室に移動すると血管が縮まり、血圧が上昇。この状態でお湯につかると急激に血圧が下がり、心筋梗塞などを引き起こすおそれがあります。特に冬場は増える傾向です。

(大分市消防局救急救命課 濱崎正秀さん)「意識消失やふらつき等を起こして転倒し、心臓や頭にも負担がかかりますので、最悪の場合は心肺停止する可能性もあります」
大分市消防局によりますと2023年、浴室や脱衣場での急病者に対する救急出動件数は353件に上ります。
厚生労働省のまとめでは、入浴中の事故で亡くなった65歳以上の人は4750人。この数字は交通事故の死者数の2倍にあたります。
(大分市消防局救急救命課 濱崎正秀さん)「脱衣場を事前に温めておくほか、お湯を張るときにふたを開けたままにする。また、シャワーを使って浴室内を暖めるなど、なるべく気温の差をなくすような対応が大切です」

このほか、風呂のお湯の温度は41度以下、湯船につかる時間は10分を目安にすることが推奨されています。ヒートショックに関するしっかりとした知識と予防策で身を守りましょう。