12月2日からマイナンバーカードと健康保険証が一体化された「マイナ保険証」による受診が基本となりました。医療機関などではどのような変化が起きているのか取材しました。

大分市にある内科クリニックでは、11月までマイナ保険証の利用者が1割程度にとどまっていました。それが12月に入って利用者が急増し、半数に達しています。

前島リウマチ内科クリニック 前島圭佑医師:
「他の病院で出ている薬の内容を知ることができるので、患者がお薬手帳を持ってないケースでも電子カルテを通じて情報を知ることができ、その点はすごく便利だと思っています」

大分市役所の窓口では駆け込みで訪れる市民が大幅に増えました。マイナ保険証の登録のほか、登録が完了しているか確認したいといった相談も多いということです。

(市民)「記憶が曖昧だったので確かに登録したはずだという感じで確認に来ました。しっかり管理しないといろんなトラブルや手間がかかるんだろうなと実感しました」

マイナ保険証については、操作が簡単など肯定的な声が聞かれる反面、個人情報が漏れることへの不安も聞かれました。

(患者)「個人情報が全部出てしまうのでそれが良いのか悪いのかかがちょっと怖いというところもあります。切り替わってしまうので仕方なくっていう部分もあります」「便利なところもあり、使ってもいいかなと思います」

前島圭佑医師

前島リウマチ内科クリニック 前島圭佑医師:
「国の医療DXの方針は、患者のカルテの情報やデータを共有するという流れなので、情報をみなさんに正しく伝えて少しずつ確実に進めていく必要があると思います」

個人情報の管理に関する利用者の不安は拭いきれないものの、医療現場の利便性やサービス向上につながる面もあり、マイナ保険証の利用は広がりをみせています。