大分県日田市の小鹿田焼の里で、市教委が誤った建築指導を続けていた問題で、市は金銭的損失を受けた窯元の男性に2200万円の和解金を支払う議案を市議会に提出します。
日田市議会は20日議会運営委員会を開き、「小鹿田焼の里」をめぐる問題について市が窯元の男性と和解する議案を2月27日に開会する市議会に提出することを申し合わせました。
この問題は国の重要文化的景観に指定されている「小鹿田焼の里」で日田市教委が続けてきた建築指導にミスが判明したものです。これにより、窯元の男性はテラスを設置する際に工事の変更を余儀なくされたほか、作業場は建て替えられず「改築」に制限されるなど、金銭的な損失を強いられたということです。
和解案には被害回復の解決金として、およそ2200万円を男性に支払うとともに、市教委が今後、再発防止策を講じていくことなどが盛り込まれています。
一方で、地元では日田市の文化財行政に対する不信感が広がっていて、景観指定の解除を求める声が上がっています。