今回は「こんなこともあったんだ!?」という行事です。
海の上で正月を迎える人たちの餅つき。それが行われていたのは…。

1960年頃から1970年代にかけて、NBCでは “フィルム(ビデオ)動画”とは別に、ニュース番組などで放送するテロップ(静止画)用に “スチル写真”を撮影していました。
いまも数万枚のネガが残されており、このほど、それらをデジタル化。白黒のフィルムとは異なる より精細な《昭和の風景》が蘇ります。

「写真でタイムマシーン」では、当時のニュース映像のほか、ときにAIでカラー化して《昭和の風景》をご紹介します。

今では見られない?「漁船の上で餅つき」

1962(昭和37)年12月、船の上からの写真です。白黒だったものをAIでカラー化しました。

長崎市の戸町4丁目付近で撮られた写真で、奥が長崎港の港口です。ここには今、女神大橋がかかっています。

行われていたのは漁船の上での餅つきです。
1962(昭和37)年12月の様子です。

漁船の上で餅をつくのは “長崎ならでは” の行事だったのか、取材もたくさん来ています。この時代の年末の風物詩だったのかもしれません。

船の甲板は木製の板張りのようですが、餅をついても大丈夫だったんでしょうか。
皆さん、力を込めて杵を振り下ろしています。

これらのスチル写真はフィルム動画取材と同時に撮られたものなんですが、この時、撮ったフィルム映像はどのように放送されたのか?ライブラリー映像を探して見つけました。

漁船はエビ漁に向かうために出港準備をしていた船で、乗組員たちが正月用の餅をついていたシーンでした。

この人たちは12月に出港し、1月10日までは洋上で漁をするということで、海の上で正月を迎える人たちでした。

これも長崎の年末の風景だったんですね。