原爆投下から復興を遂げた長崎市と連携を深めようと、EUの大使らが3日、長崎市を訪れ、原爆資料館などを視察しました。

長崎市を訪れたのはジャン=エリック・パケ駐日EU特命全権大使や、EU加盟国の大使ら26人です。

今回の訪問は、ロシアによる核の脅威にさらされている、ウクライナの支援を続けるEU側の意向で実現。

原爆投下から復興を遂げた長崎市との連携を深めることが目的で、一行は被爆の実相に触れるため原爆資料館を視察しました。

田上長崎市長:
「核兵器がまだなくなっていない原因のひとつは、“核兵器が落とされると何が起きるのか”ということを、世界中の皆さんにまだよく伝わっていないこと」

一行は田上市長から、実体験をもとに原爆の脅威についてつづった被爆者の詩が紹介されたほか、被爆後の長崎市の復興の歴史について説明を受けました。

さらに、爆心地公園では献花をして、平和の実現に向け思いを新たにしていました。

ジャン=エリック・パケ駐日EU特命全権大使:
「このようにEU及びEU加盟国の大使が、本日 長崎を訪問したことは、私たちの平和を実現・維持するための役割をさらに強化しなければいけないという信念を強めました」

大使らは「核兵器使用のリスクが高まっている今だからこそ世界の人々は長崎に来て、核兵器の使用がどのような意味を持つのか、改めて理解することが必要だ」と語りました。