活発な前線の影響で長崎県内では記録的な大雨となり、各地で土砂災害や冠水の被害が相次ぎました。

車で移動中に落雷「こわい!」

長崎県内は大気の状態が非常に不安定となっていて10日夜から各地で雷を伴った大雨となりました。

NBC中村繁「時おり雷鳴を伴いながら、強い雨が降り続いています」

10日夜、佐世保市では時間雨量67ミリの非常に激しい雨を観測。

前線の南下に伴って線状降水帯が発生した県南部では長崎市と島原市付近で11日未明に約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられています。また8日の降り始めからの雨の量は各地で300ミリを超えています。

久富美海記者「午前7時過ぎです。雨は小康状態になりつつありますが、道路には大小さまざまな石が、雨の影響でしょうか、転がってきていまして、車も石の上に乗って止まってしまっています」

長崎市大浜町の国道では近くの法面の土砂が崩れて道路に流れだし、車が立ち往生するなどの影響が出たほか県内各地の道路で冠水するなどの被害が出ました。

法面が崩れた現場では周辺の住民が流れ出した土砂を片付ける作業に追われていました。

付近住民「土砂崩れが起きる前兆が石が転がってたりとかっていうのを聞いていたので、高齢のおばあちゃんがいるので、状況を見ながら避難しようと思っています」

佐野裕一朗記者「長崎市日の出町の住宅地にきています。民家玄関前が陥没し、土砂が下の家まで流れ込んでいます」

長崎市日の出町では、午前5時40分ごろ住宅の敷地内のコンクリート壁が幅15メートル、高さ4メートル、奥行き2メートルにわたって崩落しました。けが人はいませんでした。

さらに原爆資料館にも被害が。大雨で館内が浸水し、11日午後1時から臨時休館となりました。

玄関まで来てはじめて休館を知った観光客は──

記者(浸水したらしいですよ)
観光客の親子「あっ、そうなんですか。えー、残念ですが、ちょっとそのあたりを見て、観光してきます。勉強したかったね」

三連休最終日のJR長崎駅。武雄温泉と博多を結ぶリレーかもめが大雨の影響で午前中を中心に運行を見合わせたため、払い戻しや予約を取り直す多くの観光客の姿が見られました。

北海道から「(お疲れじゃないですか)お疲れです。Jリーグで長崎と試合させていただいて、(コンサドーレが敗れた)試合の記憶ないんですけど…。(このあと福岡にプロ野球)日本ハムの試合に行くはずだったんですけど、ちょっと間に合わないなという」

京都から来たという人「いま確認したらリレーかもめが動き出したと聞いたので、いま予約がとれるかどうかやってます」
記者(よかったですね)
「そうなんです。ただとれるかどうかまだわからないんで」

また、11日、終日運休となった島原鉄道は線路脇ののり面崩壊ため、12日も終日運休すると発表しました。

県内では12日午後6時までの24時間に多い所で200ミリの雨が予想されています。また、11日夜遅くから12日朝にかけて線状降水帯が発生した場合、大雨災害が起きる可能性が急激に高まるとして気象台が厳重な警戒を呼びかけています。