フランス領ポリネシアで核実験被害の問題に取り組む女性議員が12日長崎被災協を訪問し、被爆者と交流しました。

長崎被災協を訪れたのはフランス領ポリネシアで国会議員を務めるヒナメラ・クロスさんです。
日本からおよそ9500キロ離れたフランス領ポリネシアでは1966年から96年までにフランスによる核実験が193回実施されました。
周辺の島では住民が白血病や甲状腺がんを発症した例が多く、ヒナメラさん自身も白血病を患いながら、政治家として核兵器の問題に取り組んでいます。12日は被災協の田中会長らと核被害などについて意見交換しました。

長崎被災協 田中重光会長:
「日本の場合は被爆者手帳というのがあるわけですけど、そういう手帳の発行だとかということは?」
ヒナメラ・クロスさん:
「仏領ポリネシアでは被爆者手帳のようなものはありませんし、自分たちのことを核被害者と呼ぶようなこともありません」
長崎被災協 田中重光会長:
「フランス平和運動という核兵器をなくす運動をしている団体があるわけですね、そういったところと連帯をしてフランスの中でポリネシアの核被害者のことを問題にしていくようなことをしていかなきゃいけないと思いますね」

ヒナメラ・クロスさん:
「被爆者のみなさんとお話ができて私の核被害に対して闘う強さをより強くしてくれたと感じました」
ヒナメラさんは被爆者をポリネシアに招待して核兵器廃絶の運動を盛り上げることができればと話していました。