長崎県内の風景をドローン映像でお伝えする「ふるさと再発見長崎ばーどアイ」。長崎の端島から着想を得たフィクション・「海に眠るダイヤモンド」では、主人公の鉄平と食堂の娘朝子が桜を見るシーンがあります。その島は端島の隣にある「中ノ島」。実際はどんな島なんでしょうか?

中ノ島は端島(軍艦島)の北東800メートルに浮かぶ島です。
もう一つの軍艦島
端島より少し早く明治時代に開坑された元炭鉱の島ですが、掘削期間は短く10年余りでした。島には護岸の跡なども残りその開発の経緯から、「もう一つの軍艦島」と言われることもあります。

その後放置されますが、端島で亡くなった人のための「火葬場」が作られたほか、住民のレジャー用の公園が整備されました。


島の中には今も「火葬場」の跡や「慰霊碑」が残っていますが、一般の人の上陸は許可されていません。

中ノ島に桜は実在するのか?
日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」では第三話でこの島をモデルにした話が展開します。
主人公鉄平と食堂の娘朝子が中ノ島を訪れ、桜を見るシーンです。実際にこの島に桜はあるのでしょうか?


答えは「実在する」です。撮影したのは11月だったので花は咲いておらず葉っぱも散っていましたが、林の中に桜の木が立っていました。
中ノ島の桜ですが、付近で瀬渡しをしているゑびす丸の馬場広徳船長によりますと、端島の島民の花見用に植えられたものが今も数本生えているとのことです。

空からしか見えない桜
馬場船長によりますと、島の桜は数本あるということですが、最近は周りの木に高さで抜かれてしまい海の上からだと見えにくいそうです。

並ぶように浮かんでいる中ノ島と端島。炭鉱の隆盛、人々の生活ともに賑わいがあった島です。(NBC長崎放送 長征爾)
