富山市と金沢市で12日から15日まで行われたG7教育大臣会合。各国の代表団は、臨時休館となった市内の文化施設を視察し、夕食会では県産食材をふんだんに使ったメニューを堪能しました。一方、市内の幹線道路が一時通行止めになるなど、市民生活にも影響が出ました。
21美・工芸館・金沢城…観光施設封鎖に「がっかり」
「富山・金沢宣言」を採択後、代表団は金沢市内各所の文化施設を視察しました。金沢21世紀美術館では、村山卓市長らの歓迎を受け、代表的な作品「スイミング・プール」などを鑑賞しました。
2020年に東京から移転開館した国立工芸館では、人気アニメ「ポケモン」とコラボした企画展にちなみ、キャラクターのぬいぐるみとともに記念撮影する一幕も。
一方、警備のため主要な観光施設が閉鎖に追い込まれ、観光客にも影響が出ました。

金沢21世紀美術館では、敷地を囲むように規制線が張られ、長野県から訪れた女性は「金沢城でも振られ、またここで振られた。がっかり」と肩を落としていました。
ノドグロに能登牛…五十間長屋で夕食会
14日夜には馳浩知事や森喜朗元総理大臣らが参加して、金沢城公園で歓迎夕食会が開かれました。

夕食には片町の「日本料理 銭屋」によるノドグロや能登牛などの県産食材を使ったメニューが振る舞われ、地元の日本酒やワインも提供されました。
大学は「登校禁止」に 市内厳戒態勢
各国の大臣らは15日午前、金沢大学角間キャンパスを訪れ、日本人学生や海外からの留学生、それに附属高校の生徒ら40人と交流しました。

学生たちは「多様性」や「公平性」といったキーワードをもとに、未来の教育の在り方についてプレゼンを行い、コロナ禍で不安定な生活環境を強いられた留学生などに対し、公平に教育を受ける機械を確保するよう訴えました。
一方、キャンパスは終日、学生の立ち入りが禁止され、周辺では大勢の警察官が警戒に当たりました。また金沢市中心部でも、各国の代表を乗せた車やバスが通過する際には、道路が一時通行止めになりましたが、目立った混乱はありませんでした。

会合は、市内の料亭「金城楼」で開かれた非公開の昼食会で閉幕し、4日間の日程を終えました。