「下手です、でもそれでいい」——手探りのスタート

女川FM

山下さんたちは、東日本大震災で災害ラジオ局を立ち上げた宮城県女川町へ出向き、番組作りを学びました。総務省や女川FMからは機材の提供も受けました。

そして2025年7月7日、町野の中心部に建てられた約7畳のプレハブのスタジオから、電波が放たれます。

開局の日、マイクの前に立った山下さんは正直な言葉を口にしました。

2025年7月7日の開局の日にあいさつする山下さん

山下さん「実は昨夜、本当に遅くまで練習してました。正直、下手です。でもそれでいいと思っています。まちのラジオなので、まちのみんなで作る、まちのためのラジオだと思っています」

パーソナリティーを務めるのは、農家、消防士、スーパーの店員——10代から50代の住民たちです。プロのアナウンサーは一人もいません。それでも平日正午からの1時間半の生放送を軸に、収録番組も加えて24時間、電波を途絶えさせませんでした。