復興への願いは大空を舞い、海を渡った――。7月、石川県穴水町の夜空を照らしたランタンが、約380キロ離れた秋田県羽後町で見つかった。「穴水町が元気になりますように」。遠く離れた東北の地も、能登の復興を願い続けている。
糸をつるしたはずのランタンが…空を漂い海を渡る
7月31日、石川県の穴水町役場の公式SNSで次の投稿がされた。

石川県の穴水町から約380キロ離れた秋田県の羽後町までランタンが届いたという内容だった。

このランタンは、7月19日に穴水駅周辺で行われた「第63回長谷部まつり」のクライマックスで、祭りに参加した人たちが夜空に浮かべた700基のうちの1つだった。祭り当日は、ランタンのオレンジ色の「希望の明かり」が被災地の夜空を照らした。

ランタンが秋田まで届いたという話を聞き、穴水町の担当者も驚きを隠せない様子だ。
石川県穴水町の担当者
「びっくりした。700基打ち上げたランタンは糸に吊るしているため飛んでいくこと自体予想していない。糸が切れて飛んでいったランタンが秋田まで届くとは思いもしなかった」