開幕まで1か月あまりとなった、大阪・関西万博。会場で展示されるロボットの衣装に、金沢の伝統工芸・加賀友禅が使われることになりました。

生命力溢れる滝の水しぶきに、職人たちの繊細な手仕事が光る、鳳凰の羽。これらの加賀友禅は、来月13日開幕の大阪・関西万博でお披露目される、ロボットの衣装です。手がけるのは、金沢市本多町に工房を構える毎田染画工芸。去年の秋頃に依を受け、8日は職人たちがデザインの輪郭部分を作る糊置き作業に追われていました。


毎田仁嗣さん
「正直、嬉しいというか、色んな方、世界中の人に友禅を見てもらう機会なので、そういった喜びとともに、ロボットなのでどんなことができるのかという期待の両方ありました」

ロボットは、国の内外の企業が独自の文化や技術を紹介する「パビリオン」で展示されるもので、人間の形を再現したおよそ20体のうち2体の衣装に、加賀友禅が採用されます。制作にあたっては、材料作りに地元の子どもたちも参加したということです。

毎田仁嗣さん「子どもたちに、石川の伝統、歴史を知った上でさらに未来を描くことを一緒にやってもらえたらと。文化の違う様々な方にご覧いただけるということで友禅が皆さんの心に響いてくれると嬉しい」

石川の伝統工芸を世界へ。衣装は今月下旬ごろの完成を目指しているということです。