「寒くなるから着て」 父親の言うことを守って身に着けた長袖のジャージも

発見時、喜三さんが着ていた長袖のジャージ。

父親の鷹也さんが家を出る前、寒くなるから着るようにと伝えておいたものだといいます。

父・鷹也さん「僕のいうことをあまり聞かなかったけど、でも最後に僕が電話で長袖長ズボンをきてくれと言ったのを守ってくれたみたいで、長袖長ズボンを着ていました。僕のいうことを聞いてくれたんだと思いました」

2月、元日の地震発生後に初めて学校に足を運んだ喜三翼音さんです。

喜三さん「(みんなに)会えてうれしい、勉強についていけるか不安」

3月には、金沢市で開かれた出張輪島朝市で輪島塗職人の祖父らを献身的に手伝う姿がありました。この日、商品を最初に手渡したのは喜三さんです。

祖父・誠志さん「包装ができるようになったら次の対応ができるように。7月の夏休みの前にはほぼ完ぺきにこなしていた」

祖父母思いだったという喜三さん。

祖父・誠志さん「もうね、出る言葉がない。高校大学とじいちゃんばあちゃんの手伝いをずっとするからねと言ってくれていた」

石川県によりますと、これまでに今回の豪雨による死者は13人、安否の分かっていない人は2人となっています。