立ちはだかる“建物の解体”の壁

建物は、り災証明の1次審査で一部損壊の判定。この日はようやく2次審査の立ち合いです。米田さんの時計店は去年5月の地震で「準半壊」となり1000万円をかけて修理、今年1月に完成予定でした。しかし、今回の地震でさらに大きな被害を受け、店を解体するにも追加で1000万円かかるため米田さんは公費解体で助けてほしいと訴えます。

幸助さん
「全壊を期待するというのは本当に複雑な気持ちだけど、公費的な部分で税金を使っているので申し訳ないのですが本当に甘えさせていただけたらありがたい」

幸生くんと初めて歩くふるさと・珠洲市はまだ、大きく傷ついたままです。留美子さんは「復旧がだいぶ進んでいると聞いていて自分の思っていた想像はもっと復旧しているんだろうなっていうふうに思っていたのであまり変わってなくてショックも大きい」と肩を落とします。

震災から3か月半。金沢で学校に通いはじめた子どもたちも徐々に落ち着きを取り戻してきたと米田さんは話します。「前は友達どうしとるかなとか早く飯田小学校に帰りたいとか地震のことを話す機会も多かったけど、今の生活のことを楽しめるようになってきたところはあるかなと思う」