不動産クラウドファンディングを手がける「ヤマワケエステート」(本社:大阪市中央区)に対し、大阪府が“60日間の業務の一部停止”を命じる行政処分を行いました。

 不動産クラウドファンディングをめぐっては、不動産特定共同事業法で、投資商品ごとに資金を管理する「分別管理」が義務づけられています。

 「ヤマワケエステート」は不動産クラウドファンディング事業で、10%超えなどの高い年利や、1400億円超の応募総額をうたっていますが、大阪府によると、▽1つの口座で複数の投資商品の資金が混在する形で管理されたり、▽ある投資商品から1億1千万円あまりが別の2つの投資商品をめぐる工事関係費用の支払いなどに流用されたりしていたということです。

 大阪府は「ヤマワケエステート」に対し、2月24日から60日間、新規の契約締結など業務の一部を停止するよう命じ、出資者への説明を指示しました。

 処分を受けヤマワケエステートは自社のホームページ上で、まず口座管理については以下のように説明しています。

 「当社は、不動産特定共同事業契約ごとに、その業務に関する帳簿を作成し、かつ当社の自己の固有財産と不動産特定共同事業の業務に係る金銭とを分別して管理してはおりましたが、不動産特定共同事業契約ごとに専用の銀行口座を開設することなく財産の管理を行っており、このような管理は法令等の規定を充足するものではございませんでした。当社としては意図的に法令違反を犯したものではありませんが、大阪府からの指摘を受けて法令違反の状態にあったことを認めるに至りました」

 また、別の投資商品への資金流用については、以下のように説明しています。

 「対象となる不動産特定共同事業契約に係る資金の募集において、募集代金が不足していたにもかかわらず、対象となる不動産特定共同事業契約の成立及び当該不動産特定共同事業契約の対象不動産に関する工事請負業者への代金の支払い等を優先させるため、当社の親会社であるWeCapital株式会社の前代表取締役による強力な支配のもと、通常の決裁手続きを踏むことなく、不適切な資金移動を強制的に行わせたことが直接の原因です。なお、流用された資金については別途出資金を受け入れて本来のファンド資金を回復しており、資金流用が行われたことにより当該ファンドの運営に支障は発生しておりません」