およそ70年前、子どもたちがどんぐりを育てた苗で買ったピアノを演奏するミニコンサートが、霧島市でありました。

霧島市牧園町の三体小学校にあるグランドピアノは、1954年に購入されました。当時の小中学生が拾い集めたどんぐりから2年かけてクヌギの苗5万本を育て、その収益で買ったもので、「どんぐりピアノ」と名づけられ、今でも調律をして大切に使われています。

コロナの影響で規模が縮小されていましたが、3年ぶりに地域住民を招待してミニコンサートが開かれ、祖母がどんぐり拾いをしたという霧島市のピアニスト・入来慶子さんと、さつま町出身の打楽器奏者・上別府宙さんが、クラシックや童謡などを演奏しました。
そして最後に、ピアノを購入した時に作られた「どんぐりピアノのうた」を子どもたちが歌いました。

(5年生)「楽しい曲が聴けてうれしかった」

(6年生)「これからもずっと残ってほしい」

(どんぐりを拾った卒業生79歳)「久しぶりに聞いて懐かしい」「ピアノのそばで歌ったのを覚えている」

卒業生は、70年近く変わらない音色と自分たちの思い出とを重ね合わせていました。