(六反田蓮さん)「(H2A47号機で)打ち上がる衛星のニュースを見ていた。自分へのおすすめのニュースが出てくるが、宇宙のことが多く出てくる」

大気圏に突入する小惑星探査機「はやぶさ」。2003年に内之浦から打ち上げられ、2億キロ離れた小惑星イトカワから岩石などを採取し7年後、地球に帰還しました。

幼いころから宇宙に興味があったという六反田さん。小学3年の時、幾多のトラブルを乗り越えたはやぶさの姿を見て「ロケットエンジンを造りたい」という夢を抱きます。
鹿児島工業高校で機械設計などを学んだあと、三菱重工業に入社。担当する燃料の注入量を調節する「バルブ」は、H2AとH3の第2段エンジンで使われています。

燃焼試験当日。エンジンから吹き出す炎の温度は最高3000度になるため、周辺に燃え移らないよう水をまきます。

エンジンから吹き出す炎。上空から見ると、炎の勢いで砂煙が上がっているのが分かります。
自分が造ったバルブは正常に動くのか…。およそ100メートル離れたコントロールセンターでモニターを見つめます。

試験成功の条件は、液体水素と液体酸素燃料が50秒間燃え続けるかどうか。エンジンは想定通り作動し、点火。無事、条件となる50秒間燃焼し続けました。

(六反田蓮さん)「今回の燃焼試験で自信につながった。ロケット開発をする人たちや衛星を造る人たち、応援してくれる人たちの思いをすべて乗せるのがロケットエンジンなので、(H2A47号機の)打ち上げでも思いに応えられるような打ち上げを見せてほしい」

ふるさと鹿児島から打ち上げられた「はやぶさ」をきっかけにロケットエンジニアとなった六反田さん。今回のH2Aの打ち上げ成功を見守っています。