法廷で声を上げて泣いた娘…裁判所が告げた「言葉」
裁判の初日に、近藤さんは、当時中学生だった娘を学校から早退させ一緒に傍聴していた。娘は幼稚園から一度も学校を休んだり早退したことがなかった。裁判を一緒に見届けようと思ったからだった。
ガムテープで巻かれ、息もできない状態で放置された――。
大好きだった父の最期を聞かされた娘は、こらえきれずに傍聴席で声を上げて泣いた。
すると、裁判所側から告げられた。
「これ以上声を上げるようであれば退廷させます」
近藤さんは振り返る。
「この法廷で一番の悪者はうちの娘です。 犯人たちは好き勝手なことを堂々としゃべり、被害者遺族が傍聴席で声を出して泣けば、退廷を命じられるのです」
2005年当時、被害者が法廷で意見を述べたり、被告人に質問したりできる「被害者参加制度」はまだなかった。制度が導入されたのは2008年のことだった。







