不明から1か月…クリスマスに遺体となって帰ってきた夫

翌日、警察に届け出た。

数日後から警視庁捜査一課の女性刑事が自宅に泊まり込むようになり、電話には逆探知機が設置された。

誘拐を疑った警察からは「ご主人が殺されてしまう可能性がある。普段通りに何もなかったように暮らしてください」と告げられた。

親族とごく親しい友人以外には何も話せず、一家は息を潜めるように暮らした。夫の父は、毎日新宿の街をずっと歩いて姿を探した。

不安と恐怖に押しつぶされそうな日々。それは、ただ警察が見つけてくれるのを待つだけのつらい時間だった。

しかし、願いは届かなかった。

「行方不明から1か月が経ったクリスマスの日。お父さんの帰りを待ちわびる子どもたちのもとに、お父さんは遺体となって帰ってきました」

ほどなくして6人もの男たちが逮捕された。

夫の命を奪っていたのは、商権を持ち逃げしていた元上司。そして、彼に雇われた5人の若者たちだった。