空き地でマットレスなどの廃棄物を焼却した罪に問われている鹿児島県阿久根市の元市長の裁判で、鹿児島地方裁判所は、男に罰金50万円の有罪判決を言い渡しました。

廃棄物処理法違反の罪で有罪判決を受けたのは、阿久根市の元市長で現在、市議会議員の竹原信一被告(66)です。

判決によりますと、竹原被告は去年3月、阿久根市の知人が所有する空き地で、マットレスやいす3脚などを焼却したものです。竹原被告はこれまでに「法令で認められている『軽微な焼却』にあたる」などとして無罪を主張していました。

きょう24日の判決で、鹿児島地裁川内支部の坂口和史裁判官は「焼却の規模は比較的大きく、周辺への悪影響は軽視できない」とした上で、「手間や費用を惜しんで自己流の焼却という手段に出た」などとして、求刑通り罰金50万円の有罪判決を言い渡しました。

判決のあと、竹原市議は会見を開き、「廃棄物処理法に明確な基準がない」と訴えました。

(元阿久根市長・竹原信一 市議)「廃棄物処理法の本来の目的である廃棄物の減量、生活環境の保全の実現に向かっているのか。市民は困っている。どの程度、焼却していいのか。田舎では全く燃やさずに暮らすことなどできない」

控訴については検討中だということです。