
鹿児島市の老舗高級ホテル・城山ホテル鹿児島です。外資系シェラトンの参入から1年、変化はあったのでしょうか?

(城山ホテル鹿児島 矢野隆一社長)「当ホテルにとってマイナスの大きな影響は、特に受けていないというのが答え。桜島が見える高価格帯の部屋の稼働も落ちていないので、(シェラトン鹿児島との)奪い合いは起こっていないと考えている」

城山ホテルは、客室の改装などにより価格をコロナ禍前から平均で3割引き上げましたが、ことしに入ってからの客室の稼働率は過去最高の85%となりました。

この1年で、欧米からの宿泊者は1.5倍に増加。シェラトンができたことで鹿児島を知る海外の人が増えたことも要因とみています。そのうえで、今後、鹿児島の認知度をさらに上げるためには県内のほかの施設と連携を高めることが必要と話します。

(城山ホテル鹿児島 矢野隆一社長)「たくさんのVIPが訪れるような会合などが開ける環境が整ってきたと思っている。鹿児島に観光客だけでなくVIPのお客様も呼べるように地域と一体となって取り組んでいきたい」

(シェラトン鹿児島マーケティング&コミュニケーションズ 井上友マネージャー)「シェラトンがあるということで注目していただいて、宿泊に繋がる機会・鹿児島を訪れてもらう機会を作る、地域の魅力も盛り込んだビデオを作ってる。海外・県外からのお客様も取り込んでいきたい」
コロナ禍で一時、落ち込んだ観光業。今後は、国内だけでなく海外からの客をどこまで鹿児島に呼び込めるかがカギと話します。

(九州経済研究所 福留一郎部長)「競合というより相乗効果でうまくやっていければ、鹿児島全体にとってもいい。私たちが気付かないようなことを魅力として出すことで、思った以上に付加価値を付けられる。市内全体として取り組むべき」
外資系ホテル開業から1年。記録的な円安もあり、世界から日本が注目されるなか、地域が一体となって“鹿児島”をどうアピールできるのか期待は高まります。