桜島の住民への避難指示が、噴火警戒レベルが5に引き上げられた1時間半後だったことについて、鹿児島市の下鶴市長は「発令のタイミングは適切だった」と述べました。
(鹿児島市 下鶴隆央市長)「(Q.1時間半という時間は長かったと感じているか?)いえ、妥当なものだったと考えている」
桜島は今月24日の午後8時50分、噴火警戒レベルが5に引き上げられ、鹿児島市はその1時間半後の午後10時20分、火口からおよそ3キロの33世帯51人に避難指示を出しました。
29日の会見で下鶴市長は、避難所開設や消防団の手配、移動手段のない住民を輸送するバスの準備などが整った後に避難指示を出したことをあげ、発表のタイミングは適切だったと強調しました。
(下鶴市長)「今回は夜間だったが、それら(準備)を行わないまま単に避難指示を出したら逆に混乱をきたす。総合的に勘案すると円滑な避難指示の発令、避難行動につなげることができたと考えている」
また、レベル5引き上げについて、「気象台の判断は妥当だった」と述べる一方、「市民が大規模噴火と混同しないような情報発信が必要」と注文を付けました。
(下鶴市長)「住民の生命を守るうえで必要な基準だと思うが、大正噴火級の大噴火への警戒とそこは混ざってしまうと避難行動に支障が出てくる。区別がつくような情報発信が工夫できたらいい」
29日の会見では、11月2日と3日に「おはら祭」を開くことも発表されました。新型コロナで去年、おととしと見送られていた「夜まつり」も開催予定です。