噴火警戒レベル5への引き上げから一夜、桜島の状況はどうなっているのか。25日、上空から専門家が活動の状況などを確認しました。
火山地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は25日、JNNのヘリコプターに乗り、上空から桜島の状況を確認しました。
(Q.今の桜島の状況を見て感じることは?)
(井村准教授)
「噴火の規模は火山弾が飛んだ距離だけでなく、どれくらい火山灰が出たかということがとても重要。風下側の少し離れた垂水市側とか東側のエリアで、車が灰をまき上げて前が見えなくなっている状況はないので、きのう(24日)の爆発的噴火はそんなに大きくないのでは」
(Q.噴石が飛んだエリア、東から南東にかけて、噴石が飛んだ場所はどうなってるか?)
(井村准教授)
「夜の噴火で、赤く散らばっているのを皆さんご覧になったと思うが、あれ1個ずつは、軽自動車1台ぐらいの大きさがあるようなものが飛んでいる。
東の方に集中して落ちているので、(爆発に指向性・方向性があったのでは)もし大きな爆発であれば、他の方向に火砕流と呼ばれる現象が起こっているのではと見ているが、火砕流が流れ下ったような跡というのは、少なくともこの南の斜面、人が住んでいるところから見た限り流れていない。
(山体の)膨張は本当に膨らんだまま、ほぼ停滞している状況ということで、何日か続けば(レベルを)下げる、地震回数とか総合的に判断されると思う。小さな噴火だから安全ではない。その影響の及ぶ範囲にいると命を奪われる」