村全体でデジタル化を進めている高知県日高村が、健康管理アプリを開発しました。健康状態や歩数などの登録で、ポイントが付与されるアプリで、村自体の活気や村民の医療費抑制などにつなげたい考えです。

日高村が、四国銀行など5つの企業と共同で開発したのは、健康アプリ、「まるけん」です。その日の歩数や血圧などを入力し、日々の健康管理に役立つ仕組みとなっています。

日高村健康アプリ「まるけん」


日高村は2021年度から、「村まるごとデジタル化事業」を進めていて、高齢化などの地域課題をIT技術で解決しようとしています。その中で、販売されていた市販の健康アプリの利用を促進していましたが、サービスが終了。アプリを利用していた村民から、「継続してほしい」という声が相次いだため、四国銀行などと協力し、アプリを開発することになりました。

アプリでは、毎日の起動、血圧や体重の入力、目標歩数の設定などで、ポイントが付与されます。最大で、月に1000ポイントほどの計算で、別のアプリと連携し、地域通貨として利用できます。シンプルな機能、ポイント付与などで、村民に健康管理を長く続けてもらうことで、健康=村の活気、幸せにつなげたい考えです。

付与されたポイントは地域通貨として利用できる


(日高村 戸梶眞幸 村長)
「自治体にとって、“住民の健康”は大きなウェイトをしめている。自治体の活気、住民の幸せ、経済的に言うと、医療費の抑制、いろんな面の中心に“健康”がある。健康に関心を持ってもらう入り口になる、層を超えた村民の方々に取り組んでいただき、健康を意識していただく、村全体の健康度が上がっていく形にあれば」

このアプリの利用に参加する市町村が増えれば、自治体が負担する利用料自体は按分されて下がっていく見込みで、日高村などは、他の市町村にもアプリの利用を広げていきたい考えです。