熱中症警戒アラートの発表が22日から始まりました。ここからは気象予報士の山岸さんに熱中症対策について伝えてもらいます。
(山岸拓 気象予報士)
「熱中症警戒アラートとは、暑さを『数値化』し、水分補給など熱中症を予防するための行動を呼びかける情報です。これまでに全国で熱中症警戒アラートが発表された回数を見てみますと、5年前の運用開始初年度は613回だったのが、2025年度は1749回となりました。さらに熱中症で救急搬送された人の数は、2025年度初めて10万人を超えました」
(藤﨑美希 アナウンサー)
「年々気温が高くなっているんだなと実感します」
(山岸拓 気象予報士)
「40℃を超える日も年々増えてきていますし、春そして残暑が厳しい秋にもまだ35℃を超える日が続いていて暑さの長さも年々増えている状況があります。ということで22日は熱中症対策のひとつ『暑熱順化』についてお伝えします。少し早いのではと思うかもしれませんが、比較的涼しいこの時期だからこそ、やってほしいんです。まずこの暑熱順化について、専門家に話を聞きました」
(高知大学医学部 災害・救急医療学講座 竹内慎哉 助教)
「早い人は今ぐらいからでも、いわゆる運動部の人たちだったら『足がつる』とか、『頭が痛い』と(熱中症で)来ることはある」

すでに熱中症の症状が出始める時期だと話すのは、高知大学医学部の竹内助教。スポーツをする人だけでなく、暑い場所で仕事や作業をする人に、“暑熱順化”をしてほしいと話します。
(高知大学医学部 災害・救急医療学講座 竹内慎哉 助教)
「体温がしっかり上がりきる前でも汗をかくことができる。(汗で)体の熱を逃がしてあげる。それが暑熱順化。体温が上がるけど汗がかけないと熱中症になりやすい」
体温が上がる前に早めに汗をかいて、体温を下げられる体をつくることが重要だといいます。さらに、汗の質もポイントです。
(高知大学医学部 災害・救急医療学講座 竹内慎哉 助教)
「汗に入っている成分も、始めは塩分が多く出る。暑熱順化をしているとナトリウム(塩分)が出づらくなって、水分がよりよく出ると、体のミネラルバランスも崩れにくくなる」

では、どんな運動が必要なのでしょうか?
(高知大学医学部 災害・救急医療学講座 竹内慎哉 助教)
「基本的には軽い運動を1日1時間。アップ・ダウンを含めて60分間という風に言われています。暑い時になる前に1週間から2週間ぐらいかけてゆっくりと汗をかく能力を上げる」
(山岸拓 気象予報士)
「ということで比較的涼しい今の時期に汗をかいておいて、暑さに慣れる『暑熱順化』をやって欲しいんです」
(藤﨑美希 アナウンサー)
「山岸さんは去年も、暑熱順化について伝えてくれましたね」
(山岸拓 気象予報士)
「はい、元消防士という経験を活かし、2025年は高知市消防局の暑熱順化訓練を取材しました。実際に私も真夏の災害現場に出動した経験がありますけれど、やはりこの春に基礎的な汗をじっくりとかく暑熱順化をやっておくことで、炎天下の作業も熱中症になることなくできた実体験がもうすでに私の方にありますので、非常に大切なんだと思っております」

(藤﨑美希 アナウンサー)
「暑さに慣れている消防士ですら暑熱順化が必要ということですから、私たちはなおさらしておく必要がありますよね」
(山岸拓 気象予報士)
「はい、ただここまでハードな運動は難しいと思うので、今回は家庭でもできる運動を取材しました」
(山岸拓 気象予報士)
「4月下旬ということで日中は暖かい陽気がやってきております。実際にこの季節は暑熱順化にピッタリな季節ですが、春は晴れの日と雨の日が交互にやってくる季節でもあります。実際に県内では明日雨の予報となっています。そこできょうは雨の日でもできる運動をこちらの施設で教えていただきます」

やってきたのは、高知県スポーツ科学センター。お話を伺ったのは、スポーツ選手への指導も行う中森トレーナーです。

私もそうなんですが、多くの人が、歩く時に前ももなど、体の前にある筋肉を使ってしまうということで、今回はお尻やももの裏など、“後ろの筋肉”を鍛えるトレーニングを教わりました。

まずは壁を使ってできる運動です。
(高知県スポーツ科学センター 中森徹 トレーナー)
「後ろの壁にお尻が軽く触れるようにお辞儀しましょう」
(山岸拓 気象予報士)
「壁に当たりました」

(高知県スポーツ科学センター 中森徹 トレーナー)
「自分の力で戻ってきてください」
こちらのトレーニングは、お辞儀をしているように見えることから、グッドモーニングとも言われています。

(山岸拓 気象予報士)
「10回もまだやってないと思うんですけど、腿の裏、たぶん使ってないところの筋肉とおでこから汗が出てきました」
(高知県スポーツ科学センター 中森徹 トレーナー)
「やっぱり全身に意識を入れてたので、やっぱり疲労感というのもありますからあまりたくさん回数しようとするよりは正しくできたの5回とかでいいと思います」

続いては、仰向けになってお尻を持ち上げる「ヒップリフト」というトレーニングです。

きつい運動ではあるんですが、幅広い年代で取り入れることができる運動だといいます。
(高知県スポーツ科学センター 中森徹 トレーナー)
「最後まで上げきらないと思うんですけども、お尻のももの裏は使ってるって感覚はあると思うので、それを続けてもらいたいです」

このほかにも地面に座り、お尻だけで歩く運動も有効です。

また、スクワットも家の中でできる全身運動です。

部屋の中は空調が効いていて、過ごしやすい気温でしたが、しっかりと汗をかきました。

(山岸拓 気象予報士)
「本当に家の中でも十分に汗かき運動ですね。これから梅雨の季節でなかなか外で運動できない時期もやってきますけどこういった自分の体重だけで、家の中でしっかり汗をかけるという運動があるわけですね」
(高知県スポーツ科学センター 中森徹 トレーナー)
「自重トレーニングって言われますけど、やはりこのスクワットであったりとかお尻を後ろに引いてするトレーニングであったりとか、自分でしっかり汗をかけるほど熱を高める。暑さに慣れさせる時間がすごく大事なので、この5月、6月はそんな運動してもらいたい」
(川見真宵 アナウンサー)
「普段運動をしないタイプですが、これならできそうです」
(山岸拓 気象予報士)
「室内の魅力というのは、きょうも30分程度しか体を動かさないでもあの汗の量。畳1枚2枚程度のスペースでできるものですので、うってつけのすごく魅力的なものになっています。今回は室内での運動をお伝えしましたが、晴れる日もやってきます。そういったときには適度な運動、ウォーキング・ジョギングなどでも効果があります。入浴なども効果的なんですが、真夏の暑い時はクーラーなどを使用して、絶対に無理はしないこと。そちらだけ注意していただきたいです」
暑さは我慢しないでください。ここまで暑熱順化について、お伝えしました。













