国の文化審議会は愛媛県西条市内で江戸時代から続く「石鎚黒茶」の製造技術を、重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。
「石鎚黒茶」は茶葉を蒸した後に乳酸菌などの微生物で発酵させて作るお茶です。
二段階の発酵による製法と黒い茶葉、独特の香りや酸味が特徴です。
石鎚黒茶は江戸時代から石鎚山のふもとで盛んに作られていましたが過疎化が進む中、1998年には製造しているのが1軒だけになりました。
こうした中、地元のグループが伝統を受け継ごうと作り方を学び、現在、3つの団体が生産しています。
この石鎚黒茶について、国の文化審議会は発酵茶の伝承や製造技術の変遷を理解する上で重要だと評価し、国の重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。