政府の地震調査委員会が今月1日時点の最新の「長期評価による地震発生確率」を公表しました【J-SHIS・各都市別の予測震度のシミュレーションは画像でご覧頂けます】

「長期評価による地震発生確率」とは、主な活断層で今後一定期間内に地震が発生する確率を予測したものです。

30年以内の地震発生確率3%以上の「Sランク」には、近畿から四国、九州を横断する「中央構造線断層帯」の一部なども含まれていて、時間の経過に伴って、ほとんどの数値が徐々に上昇します。

一方、「全国地震動予測地図」は、今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率の地図です。

色が濃い場所ほど確率が高いのですが、南海トラフ地震で甚大な被害が想定されるエリアは、発生確率26%以上と高く、地図上では最も濃い「紫」となっています。

今月6日に震度5強を観測した鳥取、島根や、おととし最大震度7の揺れに見舞われた能登半島は、ほとんどが3%以下を示す「黄色」です。

活断層の評価では、30年以内の確率が「3%以上」ならばSランクに分類される一方、予測地図では「3%以下」なら黄色になります。

確率の意味をどう受け止めればいいのか。

「長期評価による地震発生確率」を評価している、政府の地震調査委員会の委員で、京都大学防災研究所の西村卓也教授は「数字の低さに油断してはいけない」と指摘します。

(京都大学防災研究所・西村卓也教授)
「基本的には、内陸の地震はどれも低いということを前提条件として見ていただきたくて。1%だから『確率が低い』と捉えてはいけないものだと思います」
「『その確率の数値だけで判断してはいけないな』と思っています」

西村教授によりますと、今回の鳥取・島根の地震は内陸の断層がずれることで起きたそうです。

活断層は数千年から数万年に一度しか動かないものもあります。したがって「今後30年」という短い期間で計算すると、確率はどうしても数%や1%未満といった小さな数字になってしまいます。

ですから、地図の黄色は「地震が起きない場所」ではなく、30年という単位だと「発生頻度が低く見える」ことを示すに過ぎません。

地図の色にとらえられがちですが、確率は“起きない保証"ではありません。