プレスツアーで体感する岬の魅力
一般公開に先立ち、7月26日にはプレス向けのツアーが開催された。
当日は河本氏に加え、地域の歴史や自然に詳しい佐田岬半島ミュージアムの館長、高嶋氏も案内役として同行した。

夏の日差しが降り注ぐ中、徒歩で約30分の道のりを経て、青空に映える白亜の灯台の前に立つ。

大正7(1918)年に初点灯し、100年以上にわたり海の安全を見守り続けてきた歴史の重みを感じさせるたたずまいだ。
この灯台は、1993年までは職員が常駐する有人灯台だった。高嶋氏によると、多い時には灯台長とその家族など、5人ほどの職員が泊まり込みで暮らし、子どもたちがここから学校へ通っていた時代もあったという。

天気の良い今日のこの日でさえ、相当に強い風が吹くこの場所での暮らしは決して楽ではなかっただろう。「台風が来て荒れる日なんかは、一晩中(窓を)押さえていたそうです」と、高嶋氏は当時の過酷さを語った。