古くなった布を裂いて新しい布に織りあげる「裂き織り」の伝統を将来につなごうと、国内外から作品が集う「佐田岬裂き織りサミット」が愛媛県伊方町で始まりました。
この催しは、「裂き織り」の保存活動に取り組む伊方町内の団体が初めて開きました。
会場の宿泊施設では「裂き織り」の衣類や国内外の有名作家が手がけたアートなどおよそ100点が展示されています。
「裂き織り」は使われなくなった布を細く裂いて横糸として織る技法で、佐田岬半島の各地で継承されてきました。
こちらは水族館をイメージした作品で浴室を活用し裂き織りで海の生き物を表現しています。
訪れた人たちは「裂き織り」の服を試着したり気に入った作品に投票したりして、伝統の文化に触れていました。
来場者
「(裂き織りの服は)ちょっと重たいけどしっかりしている」
「いろいろな色で味わいが違った形で出てくるのがすごく楽しい」
「裂き織り」の保存に取り組む橋田豊代さん
「世界で活躍される作家の先生の作品も集まっていますので、(裂き織りに)こんな可能性があるのだという気づきになれば」
町内で「裂き織り」の技術を持つ人は、高齢化が進み少なくなっていて、主催した団体では記録を残すため、「裂き織り」を着た写真を募っています。
この催しは3月30日まで開かれていて、期間中は手機を使った裂き織り体験などが行われます。