今月8日、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震を受け初めて発表された、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」。

防災などが専門の愛媛大学・二神透准教授は、浮かび上がった課題の一つとして、発表内容が難解だったのではないかと指摘します。

愛媛大学・二神透准教授
「この『臨時情報』自体が、もう少し分かりやすく説明されていたらいいと思うが。統計とか数値とか、そういうものが出てきても、やはり一般の人には分かりにくいと思う。『臨時情報』そのものの意味をもう少し噛み砕いてアナウンスしてもらいたかったと思う」

その一方で、二神准教授は、例えば非常食の缶詰を普段の食事で消費して備蓄品を更新するなど、ひとりひとりが日常生活の中で無理なく防災に取り組むことが重要だと強調しました。

愛媛大学・二神准教授
「水とか食べ物の買い占め、特に水が、スーパーやコンビニから売り切れるということが起きた。これは、裏を返せば、全然備えていなかった人が大勢いるということだと思う」

そして二神准教授は、今回のことを踏まえ、臨時情報について正しく理解しておくことが大切だと訴えます。

愛媛大学・二神透准教授
「地震というのは予知ができないので、南海トラフ臨時情報が無いのに発生する可能性が高い。一番怖いのは、臨時情報が出たあとに南海トラフ地震が来るという認識を持たれることが一番怖い」