災害救助犬の訓練を行っていた新屋さんは、2011年の東日本大震災発生直後、ラブラドールレトリバーのラブとともに、陸前高田市や釜石市などでいち早く行方不明者の捜索に加わりました。
実際の災害現場は、これまで重ねてきた訓練とは異なる過酷なものでした。

(新屋一巳さん)
「もう全く違うなと思いましたね。イヌたちが練習とか普段やってた反応というか、そういうものっていうのは、やっぱりなかなか難しいなっていう」

腐った魚や重油などが入り混じったような臭いが漂う被災地での活動は、嗅覚を頼りに捜索を行うイヌを惑わせました。
新屋さんは活動を短時間で区切って休憩を入れるなど工夫しながら捜索活動に臨んだといいます。

(新屋一巳さん)
「本当に僕らは、もうイヌを信じることしかできないので・・・」