藤沼さんが言うように、猟銃を使用するハンターの補償という面で課題がありますね。

(吉田記者)
県内の複数市町村では現在、制度に対応するマニュアルを作成していて、このうち盛岡市では猟銃発砲による物的損害や人身事故に備えた保険に加入することにしています。
また県も先週、ツキノワグマが市街地に出没した際の対応マニュアルを改定し、必要に応じて「緊急銃猟対策チーム」を設置すると定めました。
これは銃の使用を判断する市町村が希望する場合に、県が現地へ職員を派遣して実施する条件の確認や安全対策などについて助言を行うチームで、県独自の取り組みです。
(浅見キャスター)
緊急的にクマの被害を防止するために迅速な対応が求められるものの、銃の発砲による市民への被害など二次被害は絶対に防がれなければなりません。
(吉田記者)
「緊急銃猟」の制度はきょうから始まりましたが、それを実施できる万全な体制が整ったとは言えないのが現状です。
ツキノワグマの被害や出没が多い岩手県では「緊急銃猟」の第1号となる可能性も大いにあります。
判断の主体となる市町村には適切な制度運用の体制づくりが求められています。