渋柿を室に入れて煙で燻す独特の製法でつくる釜石特産の甲子柿が出荷の最盛期を迎えています。ところが、2024年は夏の猛暑や9月の豪雨のため実が落ちるなどの被害が発生し、出荷に影響が出ています。

釜石市甲子町の「道の駅仙人峠」の産直はこの時期、朝9時のオープンと同時に多くの客が訪れます。
客の目当ては釜石特産の甲子柿です。

店頭では5個から8個入りのパック詰めが入荷するそばから次々と売れていきます。
甲子柿は釜石市の甲子地区を中心に明治時代ごろから食されてきた秋の味覚です。
渋柿を室の中に入れて、一週間ほど煙で燻すことで渋を抜く独特の製法で作られます。
室で燃やされるのは木くずや桜のチップなど農家によってさまざまで、密閉された室の中で燃やすことで発生した二酸化炭素に渋を抜く効果があるとされています。
トマトのような鮮やかな赤色の実はやわらかく口の中でとろけるような食感です。

ところが、この甲子柿に今年は異変が起きています。