2019年、フィリピンで日本人36人のグループが特殊詐欺に関わったとして拘束された事件で、メンバーの大半が道内出身者だったことが捜査関係者への取材でわかりました。
2019年、フィリピンのマニラで日本人36人が特殊詐欺に関わったとして拘束された事件。
捜査関係者によりますと、この時、拘束されたメンバーの大半は、道内出身者だったということです。
メンバーの中には、全国で相次ぐ広域強盗事件で、指示役として関与が疑われている4人の男もいて、当時から中心的な役割を果たしていたとみられています。
4人は今も、マニラの入管施設にいて、日本とフィリピンの両政府が身柄を日本に移す方向で調整しています。
このうち、渡辺優樹(わたなべ・ゆうき)容疑者と今村磨人(いまむら・きよと)容疑者は、それぞれ10数年前、ススキノで飲食店を始めた若手経営者でした。
記者リポート
「渡辺容疑者は大学生だったころ、ここススキノでミュージックパブを開いたということです」
2人を知る男性
「15、6年前ですかね。まだ大学生だったはずです。若い感じの好青年というか、非常に印象がいいというか。いまニュースでみている写真のイメージと違いました。さわやかな感じでしたよ」
大学の同級生
「大学2年の途中くらいだったと思う。ススキノでバイトを始めてから、だんだん学校に来なくなって…」
渡辺容疑者は、その後に開いた接待を伴う飲食店も成功。同業者の間では「やり手の経営者」として有名になったといいます。
飲食店関係者の女性
「(客は)若い人が多かったと思う。(客の出入りは?)結構あったと思います。若いのにオーナーで、ちゃんとやってて、すごいなと思いました」
同じころ、今村容疑者もススキノで店を開きましたが、こちらは、長くは続きませんでした。
今村容疑者を知る男性
「13年ぐらい前に知り合ってますけど、飲食店をやっていましたね。ニュークラブというか、パブなのか。1年とか、やったのじゃないですか。やんちゃなイメージはあったが、知能犯的なやんちゃというよりは、体も大きかったので、どちらかといえば圧があるなという感じ。盛り上げるのがうまいというイメージ」
当初は順調だった渡辺容疑者の店の経営にも暗雲が立ち込めます。
渡辺容疑者知る男性
「繁盛店を閉めた後も、多分、商売やられていたと思うんですけど、それがうまくいかなかったんですかね。そのあとに店をやっていましたけど、その店が、当時の店みたいにワーッと広まったイメージは、なかったんで」
店をたたんだ後、不動産業も手がけたという渡辺容疑者。7年ほど前、再び、ススキノでバーを開きますが、うまくいきませんでした。
渡辺容疑者知る男性
「すぐだめになっていたはずなんですよね。そのあたりから、もう歯車狂ったんじゃないですか」
「若手経営者」から転落していった渡辺容疑者と今村容疑者。2人を含む4人は、来週にも日本に強制送還される見通しです。
2月2日(木)「今日ドキッ!」午後6時台