【法医学者が解説①】燃えた遺体の身元特定の難しい
旭山動物園の焼却炉からは、鈴木容疑者の妻の遺体の一部が見つかっていますが、具体的な部位などは明らかになっていません。
このような事件の場合、どのようにして身元の特定を進めていくのでしょうか。
死因を特定するために遺体の解剖などを行う、東北医科薬科大学医学部・法医学教室 高木徹也教授に今回の事件について聞きました。
Q:一般論として、焼死体の身元特定の難しさは、どのような点ですか?
焼死という扱いで亡くなられた遺体の解剖しますが、やはり体が燃えるということは、やわらかい部分の皮膚や脂肪、もっと焼けてしまうと筋肉であったり、臓器が焼けてしまうわけです。
身元特定は、一般的には外見上で行うことがまず第一です。家族が見て「この人はうちの人だ」とわかるわけですけれど、焼損が激しいと外見上で身元が特定しにくくなるということが一つ重要になります。さらに焼け方がひどくなっていくと、どんどん内部の臓器が焼け落ちて、今度は骨が残ったりするわけです。
一般的な火葬だと、外見ではわからないですが、骨の形状や骨格・体格がわかったりとかします。そうすると、推定の身長がわかる。骨盤や頭蓋骨が残っていれば、男女もわかります。
ただ、実際には歯の治療痕で身元特定をしたり、DNA鑑定を行ったりしていて、歯というのは意外と一般的な家屋火災の焼死の遺体でも残っています。
DNA鑑定で使われてるもので「核DNA」というものがあります。一般的に身元特定のために使われているDNAですが、一つの細胞に対して数が少なく、2つぐらいしかない。そして非常に熱に弱いんです。
そうすると、焼けが進んでしまった遺体のDNA鑑定で「核DNA」を使う手法は非常に難しくなる。そういった意味では、身元特定がどんどん難しくなるということになりますね。







