「今回は本当にラストにしようと強く思う」

A受刑者が部屋を出た後、向谷地特任教授はやりとりをこう振り返った。

北海道医療大学 向谷地生良 特任教授
「スタートラインが非常につらいですよね。人を信頼したり、自分に対する肯定感とか基本的な土台がない。改めてつながりや関係の土台作りをしている。そこをなくしては、いろいろと考えたり、判断したり、受け止めたりする、そういう部分のスイッチが働かない。人間関係が煩わしいと言いながら、一方で一番人間関係を必要としている」

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札幌刑務所の門前にも雪が積もり始めた12月の当事者研究。A受刑者は研究チームに宛てた手紙を持ってあらわれた。

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大阪大学 村上靖彦 教授
「今、手紙の最後のところを読んだら『今回は本当にラストにしようと強く思う。残り少ない人生静かに穏やかに暮らしていきたい。当事者研究の皆さんへ』って」

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A受刑者(60代)
「犯罪はもう起こさないし、とにかく1人になりたいですよね」