2024年8月、北海道室蘭市の住宅で親子3人が死亡した火事で、警察は、死亡した当時56歳の息子を殺人と放火の疑いで、27日、書類送検しました。

火事があった渡部信宏容疑者の自宅(2024年8月 北海道室蘭市)

殺人と現住建造物等放火の疑いで、容疑者死亡のまま書類送検されたのは、北海道室蘭市絵鞆町3丁目の無職・渡部信宏容疑者(当時56)です。

両親を殺害したなどの疑いで渡部容疑者を書類送検(2024年8月 北海道室蘭市)

渡部容疑者は、2024年8月16日午前5時ごろ、自宅で母親の千代子さん(当時83)の首を絞めつけるなどして殺害した上、灯油をまいてライターで火を放ち、父親の清秋さん(当時83)を殺害した疑いが持たれています。

焼け跡からは渡部容疑者と両親が遺体で見つかる(2024年8月 北海道室蘭市)

焼け跡からは、父・清秋さんと母・千代子さん、そして渡部容疑者が遺体で見つかり、司法解剖の結果、清秋さんの死因は焼死、千代子さんの死因はけい部圧迫による窒息死、渡部容疑者の死因は一酸化炭素中毒と判明しました。

発見時、渡部容疑者の遺体は手にライター(2024年8月 北海道室蘭市)

警察によりますと、渡部容疑者の遺体は、居間で正座をするような状態で見つかり、手にはライターを持っていました。

また、遺体のそばからは、フタがあいている灯油用ポリタンクが複数見つかったということです。

さらに父親の清秋さん(当時83)は、頭部から裂創が見つかったほか、あごや肋骨が折れていて、母親の千代子さん(当時83)も肋骨が折れ、内臓が損傷していました。

渡部容疑者の右手の拳付近は、皮下出血などの外傷があったということです。

火事があった渡部信宏容疑者の自宅(2024年8月 北海道室蘭市)

さらに、自宅からは血が付着したスキーのストックと木づちも見つかっていることなどから、警察は、渡部容疑者が家に火を放つ前、両親に対して暴行したものとみています。

これらの現場検証で集めた証拠などから、警察は、渡部容疑者の殺人と放火の容疑が固まったとして、27日、容疑者死亡のまま、書類送検しました。

室蘭市役所によりますと、事件の前月の2024年7月、父親の清秋さんと母親の千代子さんから、室蘭市に家庭内のトラブルをめぐる相談をしていましたが、その後、両親から「相談内容が解決しそうだ」という旨の連絡があったということです。