《拉致被害者・蓮池薫さん「思い通りには絶対なりませんよ」》

日本政府は、拉致問題の解決を、最重要課題と位置づけている。しかし、蓮池さんら5人の帰国後、交渉は進展していない。

拉致被害者・蓮池薫さん(68)
「北朝鮮という国は、金正恩一家が完全に支配している。一家の体制が維持されることが、何よりも大切で、それには日本という存在は欠かせないと思います。対局的で長期的な視野で、国内にこもった考え方ではなく、外交的に広く考えて、拉致問題の解決というものを、将来のビジョンの中に入れてほしいと願っています」

「北朝鮮の思い通りには、絶対になりませんよ!と、われわれも北朝鮮に伝えなければならない。横田めぐみさんの母・早紀江さんは来年90歳だし、ずっと待ち続けられるわけではない。日本側として、プレッシャーをかけなければならない」

北朝鮮によって人生を奪われた多くの日本人。2つの国を隔てる日本海を越え、すべての被害者が故郷へ戻る日まで、日本人拉致問題が終わることはない。

森田絹子キャスター)
 国連が北朝鮮に送った安否確認の要請には、北海道の関係者10人の名前が記されています。函館出身の小住健蔵さんをはじめ、ヨーロッパで拉致された札幌出身の石岡亨(とおる)さんのほか、北朝鮮による拉致の可能性が否定できない、いわゆる「特定失踪者」の8人です。

堀啓知キャスター)
 ただひたすらに無事を信じ、帰りを待つ時間は、家族にとって、大きな苦しみです。日本政府には、まさしく最重要課題として、北朝鮮を交渉のテーブルにつかせ、少しでも早く、拉致問題の解決に取り組んでもらいたいと思います。

◆【2025年12月10日「今日ドキッ!」にて放送】