去年3月、オホーツク海側の西興部村の特別養護老人ホームで、けがなどの確認のためとして、入所している80人全員の全裸や下着姿を職員が撮影していたことがわかりました。西興部村では6日、障害者支援施設でも全裸の入所者を放置するなどしていたことが明らかになったばかりです。
全裸などが撮影されていたのは、西興部村の特別養護老人ホーム「にしおこっぺ興楽園(こうらくえん)」です。
西興部村によりますと、去年3月19日から21日にかけて毎日、入所している60~90代の80人全員の全裸や下着姿を、職員が撮影していました。
入所していた90代の女性が足を骨折、原因がわからなかったため、3日間、撮影を続け、関わった職員は32人に上っていました。
その際、声かけをしたというものの、寝たきり、会話ができないなどの入所者もいて、全員から同意が得られていたわけではないということです。
入所者の関係者から情報提供を受けた西興部村は、事実関係を確認し「本来、必要のないケアで、施設の都合だけで撮影を続け、入所者の尊厳を傷つけた」として、今回明らかになった撮影を虐待と認定。
ホームを所管する北海道に改善報告書を提出させました。
また、ホームは、撮影データを消去した上で、入所者の家族に面会や電話で謝罪しました。
このホームを運営する「にしおこっぺ福祉会」では6日、障害者支援施設「清流の里」でも、全裸の入所者を放置するなど、38件の虐待行為が確認、明らかになったばかりです。