《当事者や家族が混乱から抜け出すために…回復への道は》

堀啓知キャスター)
 外出先で、カギや火の元が心配になることはありますが、俗にいう心配性などと片づけられない、明確な違いがあるわけですね?

世永聖奈キャスター)
 例えば、鍵を掛けた後も、何度も開けたり閉めしたり、汚れを落とそうと、洗うことを止められなかったり―。そうした「確認行動」から抜け出せず、不安を解消できない状態が何時間も続くと【強迫性障害】と診断されるとのことです。ただ、専門的な医療機関が、まだ十分ではない…との現状もあります。

堀啓知キャスター)
 まだまだ理解が広まっていない中、当事者や家族は、診断されるまでは、混乱に置かれることになりますね。

世永聖奈キャスター)
 取材した女性の息子さんは、症状も落ち着き、現在は仕事にも就いているとのことです。また女性は、自身の体験から当事者や、その家族を結ぶ『北海道OCDの会』という集まりで活動を続けています。【OCD】とは強迫性障害を意味します。

『北海道OCDの会』のホームページには、匿名で相談できるチャットなども設けられているとのことです。

堀啓知キャスター)
 個人個人で症状の程度はもちろん違ってくるとは思います。ただ、自身の闘病記を漫画に描いた元看護師のつくしゆかさんの言葉にもあった通り、それぞれ当事者によってペースは違っても、必ず治る心の病だということに、少し明るい希望が持てるのではないかと思います。

強迫性障害については、今後も取材を続けて、またお伝えしたいと思います。