原発から出る「核のごみ」の概要調査の是非が注目されていた北海道寿都町長選挙は、概要調査に進むことに賛成の現職、片岡春雄氏(76)が7回目の当選を果たしました。

片岡氏は「産業振興なくして町の発展はない」として、国の政策に協力しながら財源確保を図る姿勢を強調し、長年の実績による町政運営を訴えました。

7回目の当選を果たした片岡春雄氏(28日午後9時ごろ)


一方、前の町議会議員で新人の大串伸吾氏(42)は、概要調査への移行に反対し、町民の分断をなくすよう訴えていましたが、及びませんでした。

片岡陣営の事務所(28日午後9時ごろ)

寿都町は2020年、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる“核のごみ”の最終処分場の選定に向けて、第一段階の文献調査に応募。

去年、次の概要調査に進むことができるとする報告書が出されました。今回の町長選では、この概要調査の是非が大きな争点のひとつとなっていました。

賛成派と反対派。5年に及ぶマチを二分した核ごみ議論。今年に入り、片岡氏は、本来、核ごみの議論は、国が主導すべきだと主張していました。

【開票結果】開票率100%(寿都町選挙管理委員会 午後8時55分発表)
・片岡春雄氏 1087票
・大串伸吾氏 600票