罰当たりな犯行を見ていたのは、仏様ではなく…1台の防犯カメラでした。

事件が起きたのはお盆も過ぎた8月28日、札幌市厚別区の納骨堂でした。
防犯カメラには、女が仏像の前に近づき、供物台に手を伸ばす様子が映っていました。
禅聖寺 齋藤秀光住職
「辺りを見回しながら、こちらのさい銭箱に目を向けて、中をのぞき込むように見ながら納骨堂の方に進んで行きました」
防犯システムで気づいた住職が駆けつけると…。


禅聖寺 齋藤秀光住職
「仏さまに手を合わせることなく、お供え物に手を伸ばして、持っていたバッグの中に次々とお供え物を入れていきました」
菓子やドリップコーヒーをバッグにしのばせたまま、寺を出て行った女。
住職の息子が声をかけると、女はこう話しました。

女
「おなかがすいていたので、お供え物を盗んでしまいました」
こう涙ぐみ、供え物を返したということです。
しかし、住職が身分証明書の提出を求めたところ、女がその場を立ち去ったため、警察に通報。7日、逮捕に至りました。

禅聖寺 齋藤秀光住職
「仏教の教えの中に、因果応報という言葉がございます。女性には悪い行いをせず、よい行いを重ねていただきたいと思いました」
建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕されたのは、北海道幕別町の森真由美容疑者(64)で、警察の調べに対し、容疑を認めているということです。

北海道内の複数の寺では、今年に入ってから、似た背格好と髪型の女が供え物を盗む様子が目撃され、森容疑者が別の事件の関与をほのめかしていることから、警察は余罪があるとみて調べています。