こうした北海道や福島町に寄せられた「事実上の苦情」は、ほとんどが道外からのものだということです。
・道ヒグマ対策室 森山寛史主幹
「私どももやれることをしっかりとやっていく中で、そういったご意見をいただくと正直つらい部分はある」
一連のクマ対応に追われていた福島町は、電話などの対応のため業務に支障が出るほどだったといいます。

・福島町 総務課 澤田元気課長補佐
「(駆除した後は)1日20件ほどの電話がなるような状態が続いていました。1件あたり20分から30分という内容もあったので、事務を進めるにあたりすごく支障になったというのが実情です」
8日に開かれた道と町村会によるヒグマ対策の意見交換会でも、駆除への「苦情」にどう対応するかが話題になりました。
・道環境生活部 谷内浩史部長
「本当に長時間に渡って苦情に対応しつづけることが良いのかということも含めて、どういった対応がすべきかという意見もいただいています。いろんな機会を通じながら捕獲に対する理解をしてもらいたい」
クマが駆除されるたびに殺到する行政への過剰な発言。専門家は、行政に対し萎縮することなく毅然とした態度で対応することが大切だと話します。
・酪農学園大学 佐藤喜和教授
「行政としては、地域住民の安全とヒグマの保全という2つの目標を実現するための対策として、様々な政策を行っていますので、そういった個々の意見をお持ちの方にもですね。その辺りの説明をキチンとしながら粛々とすすめていくことだろうと思います」
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